ベトナム交通運輸省傘下のベトナム民間航空局(CAAV)は、観光と経済再開に向けて、新型コロナウイルスが終息した国や地域との間でトラベルバブル(国家間の自由に行き来できる域内)を提案しました。
ベトナム民間航空局は、交通運輸省に対して、安全とされる国や地域との国際線を7月末に再開すべきだと提案しました。
安全とされる国や地域は具体的に明言されていませんが、直近30日間連続で国内地域での新規感染者数が確認されていない地域を、安全な地域とする予定です。
国際線再開の提案が実現した場合、乗客は安全とされる国や地域に最低30日間滞在し、搭乗3日までに新型コロナウイルスが陰性反応を示したという証明書を提出する必要があります。また、乗り継ぎ利用客は対象外となる見込みです。
ベトナム到着後、乗客は新型コロナウイルスの簡易検査を受け、当局指定の施設において14日間の隔離措置が講じられます。
CAAVは、トラベルバブルの対象者として、ビジネス関係者や専門家、学生、観光客を挙げています。
国内地域感染症例が70日以上確認されていないベトナムでは、一部の専門家やビジネス関係者が14日間の隔離措置などを条件に入国が許可され、6月25日~27日には、入国制限緩和の第1弾として日本のビジネス関係者の450人がベトナムへ入国できました。
一方で、シンガポールやタイなど一部のASEAN諸国では、観光再開のため、トラベルバブルの可能性に関心を寄せていますが、フック首相は先週、ベトナムは外国人観光客の受け入れ準備が整っていないと述べ、当局は新型コロナウイルスの第2波を警戒している状態です。