ベトナム出入国に関する規定に大きな変更

2026年7月1日より、外国人のベトナム出入国に関する規定に大きな変更があり、特に新たな査証(ビザ)区分の追加や在留期間の緩和が注目されています。

主な変更点・新制度

① 新たな査証区分(UĐ1、UĐ2)の追加

ベトナムで就労する専門家やデジタル技術分野の人材を対象とした優遇査証区分が新設されました。

1. UĐ1(優遇1)査証

対象者:
外国人のうち、高度なデジタル技術産業人材、トップレベルの専門家、または法律、国会決議、国会常務委員会の規定に基づき特別優遇政策の対象となる者に発給されます。

査証の有効期間:
最長 5年。

2. UĐ2(優遇2)査証

対象者:
UĐ1査証を取得した者の配偶者または18歳未満の子どもに発給されます。これにより、技術分野の専門家が安心して家族とともにベトナムで生活できるようになります。

査証の有効期間:
最長 5年(原則としてUĐ1査証保有者の在留期間に準じます)。

② 一時滞在許可証の有効期間の延長

国際的な高度人材や専門家の誘致を目的として、外国人に発給される一時滞在許可証の有効期間が大幅に延長されました。

1. 一時滞在許可証の有効期間を最長10年に延長

UĐ1査証を有する専門家・高度デジタル技術人材、およびUĐ2査証を有するその配偶者・18歳未満の子どもが対象となります。

これは、就労者・専門家向けの一時滞在許可証としては、これまでで最も長い有効期間となります。

2. 投資家(ĐT)向けの有効期間延長

投資規模や投資額に応じて、外国人投資家およびベトナムで活動する弁護士に対する一時滞在許可証の有効期間も延長されます。

優遇投資プロジェクトの区分等に応じて、最長 5年またはそれ以上となる場合があります。

3. 労働者(LĐ)に対する規制緩和

労働許可証(Work Permit)を有する外国人労働者については、雇用契約および労働許可証の有効期間に合わせて、より柔軟に一時滞在許可証が発給されるようになります。

有効期間は最長 2年で、更新もしやすくなります。

③ 親族に対する招聘・保証対象の拡大

ベトナム国内に常住するベトナム国民が、外国籍の祖父母、父母、配偶者、子ども、兄弟姉妹などを、より容易にベトナムへ招聘・保証できるようになります。

祖父母による孫の招聘・保証を新たに追加

ベトナム国内に常住するベトナム国民である祖父母が、外国籍の孫(内孫・外孫)をベトナムへ親族訪問目的で招聘・保証することが可能となります。

これにより、従来存在していた法的な問題が解消され、特に海外で生まれたベトナム系の子孫などが、祖父母との家族再会を目的としてベトナムに帰国しやすくなります。

したがって、現在、ベトナム国内に常住するベトナム国民は、以下の外国籍の親族を招聘・保証することができます。

  1. 配偶者
  2. 実子
  3. 実父母
  4. 配偶者の父母
  5. 実の兄弟姉妹
  6. 孫(内孫・外孫) ※新たに追加された対象

④ 入国申告書のデジタル化

国際空港の出入国審査における行政手続きを簡素化するため、電子入国申告制度が導入されます。

1. 100%オンラインでの申告

旅行者は、公式の電子ポータルサイトまたはモバイルアプリを利用して情報を入力します。

これにより、機内で紙の申告書を手書きしたり、空港で申告書記入のために長時間列に並んだりする必要がなくなります。

2. 渡航前の事前申告

搭乗前 24時間から72時間以内に申告を完了することが義務付けられる、または推奨されます。

3. QRコードによる入国手続き

オンライン申告完了後、システムからQRコードが発行されます。

ベトナムの入国審査場では、このQRコードをスマートフォン画面または印刷したものとして提示し、入国審査官がスキャンすることで、迅速に手続きを進めることができます。