I. ベトナムで会社を設立するための条件について
1. 外国人がベトナムで会社を設立する条件
外国人がベトナムで会社を設立するためには、以下の条件を満たす必要があります：
- 成年であること
- 完全な民事行為能力を有していること
- 刑事責任を問われていないこと
- 刑罰を執行中でないこと
- 外国人の国籍がWTO加盟国であること
2. 外国人がベトナムで投資・事業活動を行えない業種
現在、外国人が関与できない事業分野がいくつかあります。例として以下のようなものがあります：
- 外国人設立企業は、契約に基づき労働者を海外で働かせるサービス（労働供給）を行うことができません。
- 外国人は、輸送手段の検査および認証サービスを提供することができません。
II. 外資系企業設立手続き
ベトナムで外資系企業を設立する方法は以下の2つです：
1. ベトナム人資本で会社を設立し、その後外国人に譲渡する方法
この方法の手順は以下の通りです：
- ステップ1: ベトナム人100%資本で会社を設立する。
- ステップ2: 資本を外国人に譲渡する手続きを行う。
資本譲渡手続きを行う際の注意点
- 100%ベトナム資本の企業が資本を譲渡する場合、その事業分野に外国人への資本譲渡に関する規定があるか、また譲渡可能な資本比率の上限がどれだけかを確認する必要があります。
- 条件がない事業分野で、譲渡比率が51%未満の場合：企業登録証の変更手続きのみで対応可能です。
- その他の場合、資本譲渡を行う際には、まず計画投資局で資本出資登録手続きを行い、その後企業登録証の変更手続きを行います（所有者/メンバー/株主の変更）。
2. 外国人資本で直接会社を設立する方法
外国人100%資本で会社を設立する場合、以下の手順を踏みます：
- ステップ1: 外国人投資家のための投資証明書の取得
必要書類：- 外国人投資家のパスポートの公証コピー
- ベトナム人共同出資者がいる場合、そのパスポートの公証コピー
- 投資家の銀行口座の残高証明書
- 外国投資プロジェクト用のオフィス・場所の賃貸契約書
- 投資家の能力・経験に関する書類
- ステップ2: 会社・企業の設立登録
必要書類：- 外国投資家の活動許可証の公証コピー
- 外国投資家から代理人への委任状
- 法人代表者のパスポートの公証コピー
- 外資系企業の定款
上記2つの方法の比較
- 譲渡方式
メリット：コストが低く、書類が簡単で、銀行口座残高証明が不要。
デメリット: 設立時にベトナム人の名義が必要で、0.1%の個人所得税申告・納付が必要。
- 直接投資方式
メリット：信頼性が高く、投資証明書が取得可能。
デメリット: コストが高く、書類が複雑で、銀行口座残高証明や外国資本証明が必要。
会社設立を検討する際は、ぜひ参考にしてください。ビザ手続きや法的サポートが必要な場合は、IMSまでご相談ください。